空港ラウンジを初めて利用したとき、「旅って、こういう時間のことかもしれない」と思いました。 せわしないチェックインや搭乗ゲート前の慌ただしさとはまったく違う、“静かな空間”。 コーヒーを飲みながら旅程を思い描く時間、目の前の景色に目を細める時間。 旅をもっと“自分のもの”にしたいと思ってJGC修行をしてから数年──。 このメルボルン旅では、3つのラウンジを利用する機会がありました。 ちょっと贅沢。でも、そんな自分を許してあげたいような。 旅の前後に訪れた、小さな楽園の記録です。
羽田空港 サクララウンジ ── 旅のスイッチを入れるカレー
仕事を終え、リュックひとつでそのまま羽田空港へ直行。
そのリュックを背負った瞬間、頭のスイッチがカチッと旅モードに切り替わります。
旅行好きにとって、空港はすでに“目的地”。
あの「ピンポンパポーン🎵」という空港でおなじみの音、あのチャイム音が流れるだけで
条件反射のように
「さあ、旅が始まるぞ〜!」と気持ちが一気に高まります。
出国手続きを終えたら、迷わずラウンジへ直行。
免税店には目もくれず、足早に向かいます。
眺めのいい席を確保して、まずは 「あのカレー」 を食べておきたい。
JALラウンジの定番メニュー、ビーフカレー。
しっかり煮込まれた牛肉がゴロッと入っていて、ただの空港カレーとは一線を画す味。
もはや出発前のごちそうです。
そして、ラウンジの何よりの魅力は──
「大人たちが静かに、思い思いの時間を過ごしていること」。
その居心地の良さに、ほっとひと息つけるのです。

シドニー国内線 カンタス航空ビジネスラウンジ ── “ホットサンドの幸せ”
メルボルンへ行くために、シドニーで国内線へ乗り継ぎ。このトランジットで、思いがけず3時間以上の遅延が発生。
「これはラウンジが使えなかったら、きつかったかも…」と思うほど、そう思うほど、救いになったのが
カンタス航空の国内線ビジネスラウンジ。
このラウンジ、国内線とは思えないほど飲食が充実していて、なかでもホットサンドマシンが最高。
チーズやハムを挟んで、自分で焼けるのです。
香ばしいパンとチーズの香り。
「なかなか美味しいじゃないか〜」とほおばりながら、
ふと目をやると、フライト案内が次々と “CANCELLED” に変更されていく──
そんな中、ラウンジの存在がどれほどありがたかったか、しみじみ感じたのでした。


シドニー国際線 カンタス航空ビジネスラウンジ ── 満ち足りた「旅の終わり」
帰国便の前にも、ラウンジに立ち寄りました。ここは、以前ファーストクラスラウンジを利用したことがある場所。
今回使えたのはビジネスラウンジだったのですが、カジュアルな雰囲気が逆に心地よくて。
飲食の種類も豊富で、サラダ、スープ、デザートなど選び放題。「あれも食べたい、これも…」と、ついつい手が伸びてしまいます。
──が、実は以前、ファーストクラスラウンジで食べ過ぎて、機内食がまったく食べられなかったという苦い経験が。
今回はちゃんと、セーブしました(笑)。



もう「目的地だけ」が旅じゃない|JGC修行の副作用
JGC修行は、修行とは思えないほど楽しかった。
もしかしたら、人生で一番充実していた期間だったかもしれない。
資金があれば、もう一度チャレンジしたいくらい(笑)
あの経験のおかげで、「移動」そのものを楽しむ感覚が身につきました。
空港や機内の時間までもが、旅の大切な一部だと思えるようになったのです。
最後に──静かなラウンジの記憶は、旅の余白として残る
移動や体験ばかりが“旅”じゃない。そこにひと呼吸できる空間があると、旅の印象はずいぶん変わるもの。
カレーの香り、ホットサンドのカリッとした音、機内を見下ろしながら飲んだスパークリングワイン。
どれもが、「ああ、旅をしているなあ」と感じさせてくれるやさしい思い出です。
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